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どうも、ともよし(@tomo141)です。
ヨウ化サマリウムが調製できたので報告しておきます。青い。暗い青。
ヨウ化サマリウム調製の、詳しい実験手順をメモしておきます。
(CMです)
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有機系博士ともよしがイベントで使用したスライド資料①②の2点です!
↓
①「有機化合物の分離/精製 基礎から上級テクニックまで @ 異分野融合Bar」
②「有機化学Bar 〜有機分子の構造決定をしてみよう!〜」
ヨウ化サマリウムの調製
今回の操作は、まあまあProcterの手順通りだ。金属サマリウムを24時間撹拌して、THF、ヨウ素のTHF溶液を加えて60℃ってやつ。違うところもあるから順番に書いていこう。
まず金属サマリウムは新品で、粉状(金属光沢のある銀色~グレーっぽい細かい粉? なんて言うのが正しいんだろう)のもの。念のためアルゴン雰囲気下で24時間攪拌するという活性化を行う。グローブバッグっていうビニール製の簡易版グローブボックス内で、ドライアップ・アルゴン置換した二口ナスフラスコに入れた。そいつを、ドライアップ済みの真空ライン(スリのオスあり)にスリ経由で直結(三方コックとラインを付け替える際、一瞬開放系)、アルゴン置換を3回。コックを回して密閉系で24時間回した。念のため、スリのとこにはシーリングテープ、セプタムにも内外シーリングテープ。
その後、アルゴン陽圧(バブラーで泡が出続けてる)状態で、脱気したTHF(THFはドライサーバーからとったもの。添加剤なしの脱水脱酸素)、脱気したヨウ素のTHF溶液を加え、60℃で攪拌(脱気は-78℃、真空ラインで3回アルゴン置換ってやつ)。セプタムの穴が開いたとこにはパラフィルム。暗い黄緑→暗い緑→暗い青と20分で変化。アルゴン陽圧のまま終夜撹拌。下画像は終夜撹拌した後のもの(開始1時間後と終夜撹拌後で見た目は変わらない)。
翌日、低温で原料等を加えると、きれいに反応が進みました。
調製したヨウ化サマリウム溶液に原料等を加えたので、ヨウ化サマリウムの安定性、保存可能性についての知見はあまりありません。
(CMです)
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有機系博士ともよしがイベントで使用したスライド資料①②の2点です!
↓
①「有機化合物の分離/精製 基礎から上級テクニックまで @ 異分野融合Bar」
②「有機化学Bar 〜有機分子の構造決定をしてみよう!〜」
ヨウ化サマリウムの調製:省略できる手順はまだ見つかってません
調製については面倒臭い手順がいくつかあるから、ひとまず省略できる手順を探っていきたい。
まず、活性化の24時間攪拌がわりと面倒臭い。1実験で3日とかかかるのは結構だるい。新品だし、活性化が要らない、もしくは6時間くらいでいいんじゃないかなぁ。と思い、撹拌を短くしてみると、いい色のヨウ化サマリウムが調製できました。ただ、ヨウ化サマリウムと反応させた基質を変えたので、確実とは言えません。
あとは真空ラインのスリに反応容器を直結して扱うのも面倒臭い。三方コック、二重のゴム風船でもいいんじゃないですかね? と思い、ゴム風船でやってみたらダメでした。ヨウ化サマリウムの暗い青色が確認できず、真っ黒に。ゴム風船を通って入ってくる空気が原因ではないかと予想しています。
よかったらご意見ください。
しばらくヨウ化サマリウムやるので、また報告します。
明日からもがんばります。みなさんも、ともにがんばりましょう。
では、おやすみよし。
私もヨウ化サマリウムよく作ってましたー!もう3年以上も前のことかと思うと、記事を読んでいてすごく懐かしい気持ちになりました。
安定性についてですが、アルゴン雰囲気下できちんと保管していれば、しばらく(1週間くらい?)は問題なく使えたと思います!
コメント遅すぎですがご容赦ください。笑