Big Event Contest2020を開催しました!

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tsuyoshi

工学研究科修士卒の在野研究者です。大学院では"力"に着目した細胞の実験をしていました。最近数理にも興味を持ち始めました。理科教育やサイエンスコミュニケーションの活動も積極的にやっていきたいと思っています!!

あけましておめでとうございます! tsuyoshiです。

2021年もよろしくお願いします!

 

理系とーくラボでは、昨年(2020)の年末に、Big Event Contest2020を開催していました。

今回は、Big Event Contest2020の「サイエンス部門」「書籍部門」「なんでも部門」の各部門の様子を、少しだけご紹介いたします!

理系とーくラボ内での交流の様子が垣間見えると思いますよ!

 

関連記事:2020年を振り返る!理系とーくラボ Big Event Contest 2020!

 

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創薬の未来を変える!?タンパク質立体構造予測AI「Alphafold」誕生【サイエンス部門】

まずはサイエンス部門にエントリーされた内容を一部紹介します!


皆さんは「タンパク質」と言われると、どんな想像をされるでしょうか?

「何それ栄養なの?」って方が多いのかもしれません。今年、コロナウイルスの流行でウイルスの構造などを取り上げるTV番組もありました。

特に近頃、イギリス等で蔓延してる変異型の新型コロナウイルスのニュースで話題です。
この変異とは、ウイルスを形作る膜構造からニョッキって出ているスパイクと呼ばれる「タンパク質」の変異と考えられています。

このスパイクがヒトの細胞にある受容体に結合することで細胞内にウイルスが侵入し、感染が成立します。ではなぜ、ウイルスはヒトの細胞にくっつくのでしょうか?それはこのスパイクタンパク質(鍵)が受容体(鍵穴)に結合しやすい構造をしているからです。

 

じゃあ、構造を特定して邪魔する薬を作ればいい。

 

その通りです、しかしボトルネックはそこにあります。
コロナウイルスは比較的タンパク質研究が進んでいた為、既にスパイクの構造は明らかになっていますが、多くのタンパク質はまだ構造が分かっていません。

その一因として「試料作製の難しさ」が挙げられます。

タンパク質の構造解析には純度の高い結晶が必要です(クライオ顕微鏡など最近の進展は置いといて)

しかし、その結晶を作製するのが非常に困難なタンパク質が多く存在します。その問題を解決することが期待されるのが、今年の11/30に開かれたタンパク質構造を予測する世界大会で圧倒的な精度を叩き出したAI「Alphafold」です。

これまでの予測は精度が非常に悪くアテにならない(僕は話半分程度にしか信じない)のに対し、実際の解析精度に匹敵しうる成績を叩き出しました。

まだ完全な予測は難しいそうですが、問題解決にだいぶ近づいたと勇気付けられます。このニュースのインパクトとしては。。
12月初旬の僕のTwitterのTLがこの話題だらけになったくらいです笑

(ちょうど日本では分子生物学会が開かれており、急遽解説するセッションが設けられたそうです)

このAIを用いて、例えば既知のタンパク質に対して、ある疾患の患者さんのタンパク質がどのように異なっているのか構造的に予測することで、疾患の理解が一層深まり、ひいては創薬につながることが期待されます


人工知能研究やタンパク質研究、創薬研究等に関する、分野横断的なトピックでした!

他にも2020年を象徴するような内容がトピックのエントリーがありましたよ!

 

色覚多様性「自分が見ている色と他の人が見ている色は同じか」【書籍部門】

次にご紹介するのは書籍部門です!


『「色のふしぎ」と不思議な社会 2020年代の「色覚」原論』(川端裕人 著、筑摩書房)

この本は、最新の科学でわかった色の知覚の仕組みと、いわゆる「色覚異常」の社会的な問題について書かれています。

色の知覚の仕組みについてあまり知らず、軽い気持ちで読んでみたら、思ったよりも幅広くそして、深く書かれおり、今まで持っていた色についての認識が違っていることがわかりました。

一度廃止された色覚検査が再開されること、広く検査を行うことと従来の検査方法の問題点、異常と診断された人たちに起こりうることなどこれまで色覚異常について深く考えたことがなかったため、その現状に驚きました。

 

この本を読んでサイエンスコミュニケーションの重要性を改めて認識しました。

著者は、色覚は、多様性に時代でありゲノム時代である21世紀における練習問題であると言っています。ゲノム研究が進むにつれて大きくなるであろう遺伝子差別、その練習問題として色覚について考えてみるのはどうでしょうか。

遺伝子学、進化、学校教育、医療など幅広い視点から色覚の多様性について書かれている本当に面白い本です。

あと、川端さんの著書には他にもたくさん面白い本(小説、ノンフィクション共に)がたくさんあります。興味があったら読んでみてください。


『自然科学や理工学に関する書籍が多くなるのかな??』なんて言う(個人的な)予想に反して、非常に広い分野の書籍のエントリーがありました!

 

研究者の必需品?魅惑のドーナツクッション【なんでも部門】

最後にご紹介するのはなんでも部門です!理系とーくラボ研究員の、独創的なエントリー内容の一部をお楽しみください!


やってしまった。日頃の不摂生に加えて、論文執筆で長らく座りすぎた。

そうです、です。気付いた時には遅かった。

私の自慢の小尻にメスを入れることになってしまったのだ。

しかし問題なのは、女子たるもの、おしりの手術をしますなんてラボに言えない! だが、コロナで神経質になっている今、体調不良とも嘘はつけない。そこで、朝一番で手術を受け、その足で何も無かったかのように研究室に行くことにしたのだ。

 

いよいよ当日を迎えた。手術は無事終わった。病室で1時間ほど休憩してタクシーで大学へ向かった。

いける、大丈夫。

今日一日は麻酔が効いてて余裕だ!皆に朝の挨拶をして自分のデスクに向かう。さぁ、うまくやってくれよと心の中で呟きカバンからあるものを取り出した。

 

「それ、可愛いですね」と後輩が私の手元に視線を落として言う。

大成功だ。

この日のために用意したのだ。

耳と尻尾ついた猫のクッション。真ん中にはしっかり患部を守ってくれる穴が空いている。

しかし重要なのはその機能性ではなくデザインだ。敢えて目が向くように奇抜なやつにしたんだ。完璧だ、誰も気付いていない。いろんな意味で痔に勝利した瞬間だった。

誰にも知られず傷も癒えてきた頃。研究室に先生宛にアマゾンから荷物が届いた。研究室に個人の荷物が届くことは珍しい。

怪訝な顔をしていると先生が大慌てで箱を奪いにきた。

「いや、ほら、最近座りっぱなしで腰が痛くってさ」と聞いてもいないのに答える先生。箱の中から出てきたのは、クッション。その少し硬そうなクッションの真ん中から、何かを隠して気まずそうに笑う先生が見えたり見えなかったり。


他にも、「なんでも部門」は内容を決めていなかっただけあって、人によって全く異なるトピックがエントリーされており、非常に面白かったです!

 

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Big Event Contest2020は「学び」「気付き」「きっかけ」を与える場でした!

今回の記事ではBig Event Contest2020の内容を一部紹介させていただきました!

様々な分野/トピックの内容がエントリーされていて、多くの発見があるイベントでした。

エントリーされた方はもちろん、エントリーされたトピックを読むだけでも学び気付き、そして何かのきっかけを得られる、有意義なイベントであったと思っています。

まだまだ面白いトピックがエントリーされていましたので、もっと知りたいという方は理系とーくラボへの参加をお願いします(守秘義務のある理系とーくラボだからこそエントリーされたネタもありますよ)。

今後も色々やっていきたいと思いますので、ご期待ください!(理系とーくラボ内でイベントをやりたい!というのも大歓迎ですよ!!)

以上!Big Event Contest2020でした~~

 

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