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英語論文を読むのに苦戦しがちな、tsuyoshiです。
みなさんは英語論文を読むのに苦労したことはありませんか?
自分も、英語論文を読むのはまだ少ししんどいなと感じるときもあります。特に、自分の専門から離れた分野の論文を読むときはしんどいです。
そんな中で、Google翻訳(リンク)やDeepL(リンク)など、英文和訳翻訳用のツール・アプリはここ数年で急激な発展を見せており、ついつい頼ってしまう人も少なくないでしょう。
これらの英文和訳翻訳ツールは、日本語で論文内容を理解することを助ける、非常に頼りになる存在です。
しかし、これらの翻訳ツール・アプリに過度に依存するというのは、長い目で研究に関わっていくことを考えたとき、非常に危険だと自分は考えています。
この記事では
●英文和訳翻訳ツールに過度に依存することが危険な理由
●どう英文和訳翻訳ツールと付き合っていけばいいのか
ということについて、自分の考えを述べていこうと思います!
関連記事:メディカルライターが教える論文の読み方① 英語の論文にビビらないために
目次
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英文和訳翻訳ツールを使うのが危険な理由
①英語力が伸びない
翻訳ツールを安易に使用して過度に依存するのが危険な理由として真っ先に挙げられるのが「英語力が伸びない」ということです。
日本語は外国の言葉の多くを母国語に置き換えて議論することができる性質を持っており、翻訳ツールを使用するとなんとなく“読めて” “理解できて” しまいます。
しかしながら、この方法では単語力や文章読解力といった英語力は全く伸びないでしょう。
また、英語特有のニュアンスを理解するための英語力が身につかず、気付かないうちに内容を誤解している可能性もあります。
②論文検索時のキーワードが思いつかない
人によっては、「英語力を身に着けるのは別にいいや」と思って翻訳ツールを使用している人もいると思います。
しかし、論文の中に出てくる英語に触れないことは、その中で用いられる単語や言い回しに馴染む機会を失うことと同じです。
論文の中で用いられている単語や言い回しは分野特有のものがあることがあります。
そのような単語や言い回しに馴染みがないと、論文を検索するためのキーワードが思いつかない、あるいは適切なキーワードで文献が検索できず目当ての文献が見つからない、といったことが起こります。
自分が思っている日本語から英語に直訳した単語ではなく、分野の中で一般的に使われている単語でないと論文のキーワード検索で上手くヒットしないということはよくあることです。
これは研究を進めるうえで大きな足枷になってしまいます。
英文和訳ツールとの”上手い”付き合い方
ここまで、安易に翻訳ツールの英文和訳を用いるのが危険な理由について話してきました。
しかし、実際英文和訳翻訳ツールが非常に便利なのも確かです。
特に、研究の始めたての頃の、論文を読むのに慣れていない人にとっては大きな助けになると思います。
要は、英文和訳翻訳ツールとの付き合い方を覚えればよいのです。
英文和訳翻訳ツールとの付き合い方の指針としては、徐々にその分野の英語論文に慣れていき、研究における英語力を向上させていく、というのが良いと思います。
そこで、おすすめの英文和訳翻訳ツール・アプリの使い方や論文の読み方を、レベル別に紹介していこうと思います!
⓪同じ分野の日本語文献を読んでみる
英語が苦手な方は、英語文献を読み始まる前に、まず日本語での文献を読むことをお勧めします。
目的は、日本語での文献を読むことで、その分野のイメージを養うことです。
研究はどの分野でも、それぞれの分野特有の考え方や土壌が存在しています。特に研究を始めたてで、かつ英語が苦手な人にとって、分野特有の考え方やニュアンスを英語から読み取るのは困難だと思われます。
そこで、英語文献を読み始める前の日本語文献、というワンステップを置くことで、事前にその分野のイメージを漠然とでも掴んでおくことをおすすめします。
①アブストラクトを英文のまま読んでみる
アブストラクト(Abstract)は論文の冒頭に書かれている、論文の要約のことです。
アブストラクトでは論文の背景・論点・結果・考察が端的に書かれています。そして、アブストラクトは書き方がある程度決まっています。
文章の量もそこまで多くなく、かつ論文やその分野で重要なキーワードが含まれていることも少なくありません。
分からない単語を辞書で引きながら、頑張って英文のまま読んでみましょう。
②時間を区切って英文を読んでみる
アブストラクトを読むのに慣れてきたら、次は英文で読む部分を増やしていきましょう。
ただ、英文に慣れていない状態で論文を読むと、かなり長い時間がかかってしまいます。そこで、まずは「1時間は英文で読む」などと時間を区切って英文の論文を読んでみましょう。
決めた時間が経った後は、翻訳ツールを使いながら、自分で読んだ時の理解であっているかどうかをチェックし、また読めていない部分の内容を読んでいきましょう。
このくらいの段階から、構造を意識して論文を読んでいくと良いと思われます。分野にはより多少の違いはありますが、論文には一定のパターンやその分野での慣例があるので、論文の構造を掴めるとより論文が読みやすくなっていくと思います。
関連記事:メディカルライターが教える論文の読み方③ 論文の構造を知って「物語」を見抜く
③単語だけ翻訳するツールを使ってみる
論文は数を読んでいくうちに、英文を読むこと自体や、論文の構造になれてくると思います。
しかし、論文で用いられる英単語は独特のものが含まれることもあり、単語だけは翻訳ツール(辞書)を使いたいという方もいると思います。
そこで、文章中の単語だけを翻訳するツールを使ってみてはいかがでしょうか。
PDFの英単語を翻訳するツールとしては、「Weblio英和辞典プラグイン」(リンク)があります。また、Chromeの拡張ツールとしてはMouse Dictionary(リンク)があります。
このように英文和訳の比率を落としていきながら英文和訳翻訳ツールを使うことで、英語論文を読むのに使う時間や労力を低減しつつ、徐々に英語力を身に着けていくことができると思います。
最終的には翻訳ツールがなくても英語論文が読めるようになっていくと思います。
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“上手く” 使えば翻訳ツールは大きな助けになる
英文翻訳ツールが発達してきたことで、グローバルな研究の世界に触れるハードルが下がってきまいた。また、英語が苦手な人にとっても、研究の世界に足を踏み入れる際の大きな助けになるでしょう。
ただ、人によっては、研究に従事する方の中には、英文翻訳ツールを使うことは邪道だという考えの人はいるでしょう。
そのような人の考えの背景には、翻訳を使わず苦労しろ、ということではなく、英文翻訳ツールを使わないことで得られる成長があるはずだ、というような考えがあるはずです。
そのような人の存在や考えも理解した上で、英文翻訳ツールを使う際には、自分の英語力や研究のステージ、自分の目的に合った翻訳ツールの使い方を考えることが非常に重要だと思います。
翻訳ツールに依存して単に楽をするのではなく、翻訳ツールとの “上手い” 付き合い方を見つけて、自分の成長につなげていってください!!
論文の読み方については、以下の記事も参考にください!!
関連記事:メディカルライターが教える論文の読み方① 英語の論文にビビらないために
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