総合大学理系で教員免許の取得過程とその実態!~工学部を例に~【高校生・大学1回生向け】




学部時代に教員免許を取ったtsuyoshiです。

今回のコラムでは、実際にどうやって教員免許を取るのか、その過程を、工学部で教員免許を取得した僕の経験を基に、かなり詳しく書いていきます。

悩める高校生
  • 先生という職業に興味があるけど、そのほかの事も学びたい⋯
  • すでに理系の学部にいるけど、やっぱり教員免許を取りたい⋯
tsuyoshi

大丈夫です!

教育大学・教育学部以外でも教員免許を取ることができます!

実際、理系の学部で教員免許を取るって、どういうことなのでしょう?

簡潔にいうと、次のようになっています。

  • 教員免許は、教職課程の単位を揃えれば取れる
  • 教職課程の履修は2回生から
  • 卒業のための単位に追加で30単位~40単位取る必要がある

具体的にはどういうことなのか?

詳しくみていきましょう!特に教員免許を取るかどうかで迷っている人たち必見です!!

 

関連記事:工学部で理科の教員免許を取ることで広がる “面白さ”【高校生向け】

 

教育大学だけじゃなく、総合大学でも教員免許は取れる

教員免許を取得する方法には、大きく分けて2つの選択肢があります。

①教育大学で免許を取得する

②総合大学で専門科目とは別に教職課程を履修する

僕が教員免許を取得したのは選択肢②のパターンです。

教育大学では卒業と同時になんらかの教員免許を持っていることになる(=教員免許が卒業のために必要)のですが、総合大学では自分で教員免許の認定に必要な単位を取得し、その後申請する必要があります。

大学での単位は、それぞれの科目が設定された授業を受講し、試験やレポート等で単位が認定されれば取得となります。

そのため、必要な単位を取得すれば、誰でも取ることは可能です。

参考:教員免許状を取得可能な大学等(文部科学省)

 

大学に入っていきなり教職課程を取れるわけではない

教職課程とは、教員免許を取得するためのプログラムのことを指し、そのプログラムを達成するために必要が単位が決まっています。

いつ頃から教職に関する科目を履修するかというと、僕の大学では2回生以降からでした。僕の大学では学部に関係なく、教育に関する科目の履修の1回生での履修は許可されていません

これには、総合大学において1回生の間は専門科目や教育に限らず視野を広げるための期間であることが、1回生で教職課程を取れないことの理由の1つとして挙げられるでしょう。

ただ、1回生では、教職に関する科目に設定されている科目以外で一般教養科目に指定されている科目にも、教員免許の取得に必要な科目があります。

僕の大学では情報リテラシーに関する科目や日本国憲法の科目、体育の科目がそれにあたりました。

関連記事:工学部の大学1年生はなにを学ぶのか?一般教養科目は工学を学ぶのに必要なの??

 

教職課程は “教科に関する科目” と “教育に関する科目” で構成される

教職課程は、教員免許の科目(国語、算数、理科、社会など)を扱う “教科に関する科目” と、教育を専門的に扱う “教職に関する科目” の2つに分かれます。

それぞれの科目で何を学ぶのか、具体的にみていきましょう。

 

教科に関する科目で学ぶこと

教員免許は教科ごとに分かれています。

そのため、それぞれの教科を教えるのに必要な知識の内容は異なります。

 

理科の教員免許の場合だと、物理・化学・生物・地学の4つの教科の内容について詳しく知っている必要があります。

それぞれの教科の基礎的な知識(=高校レベルの知識)はもちろんですが、理科ではそれぞれの教科での実験科目を受けて、高校の教科書に載っているような実験を体感する必要もあります(全教科の実験科目を受ける必要があるかどうかは、取得する免許の種類によって異なります)。

 

また、高校レベルの知識に加えて、さらに深い大学レベルの知識も必要になります。

大学レベルの知識とは、高校の教科書の内容の根本や背景となるような、深い知識のことです。

大学レベルの知識を4科目すべて網羅する必要はないのですが、いずれかの科目については大学レベルまで習得している必要があります。

(ちなみに、工学部の場合は主に物理を大学レベルで学びます。)

高校レベルの知識は最低限、少なくとも1つ以上の科目は大学レベルの知識が求められる

 

教職に関する科目で学ぶこと

教職に関する科目では、教員として必要な様々な知識を学びます。

学級経営や生徒指導をはじめ、道徳教育や特別活動の在り方、教師の役割などさまざまなことを学びます。

他にも、子どもの発達や心理をあつかう教育心理学や、社会や個人の経験が教育に与える影響をあつかう教育社会学など、教育に関する研究によって得られたことも学びます。

また、教科の教え方を扱い模擬授業を行う教科教育法という科目や、教育実習も教職に関する科目に含まれます。

 

また、中学校の免許を取得する場合、これらの科目とは別に、特別支援学校での実習や介護等体験(老人ホームなどでの実習)を行うことが必要になります。

座学での教育全般の知識だけでなく、教育・福祉に関わる経験が必要

 

工学部で教職課程を取ることは大変なのか?

ほかの人より取る単位が増える

先ほども述べた通り、工学部で理科の教員免許を取得しようとすると、工学部で卒業するために必要な単位(=卒業要件の単位)以外の単位を取得する必要があります。

となると、工学部で取得した単位が、教職課程で取得する単位としても扱えるのかどうかについて、気になりますよね?

 

結論は、教科に関する科目と教育に関する科目のうち、教育に関する科目で必要となる単位は全く卒業要件の単位には含まれません

そのため、教育に関する科目は、工学部の科目とは別に履修する必要があります。

僕の場合は、授業数にすると、2回生以降の3年間で16コマ追加で履修しました。(ここも取得する免許の種類によって異なりますが、大きな差はありません。)

 

一方で、教科に関する科目では、半分以上の科目を工学部の卒業要件内の科目で取得することができました。

特に、理科に関する専門的な科目の単位は、工学部での専門科目の単位として取得したものが適用されました。

しかし、工学部の卒業要件内の科目以外での科目を多少は追加で履修する必要があります。

僕の場合、生物や地学に関する科目は卒業に必要な単位にはなりませんでしたが、教員免許取得のために講義を履修しました。(僕の場合は追加で6コマ履修しました。)

 

教職課程を履修していない工学部の学生よりも講義数は多くなります

 

大変かよりも “充実している” かどうか

講義数が多く実際、僕も課題が他の工学部の人や教育学部の人と比べると多くなったので、大変じゃなかったというと嘘になります。

特に試験期間は、他の工学部の人と同じ専門科目の勉強をしながら、同時並行で合計1万字~2万字のレポートを毎期書いていた記憶があるので、決して楽とは言えません

 

しかし大学において大切なのは、”充実しているかどうか” です。

大学は本来、学問をする場であるので、大事なのは、自分の興味に沿った学問が出来ているかということです。

その点から言えば、僕は工学にも教育にも興味があったので、両方を学ぶことができた学部時代は充実していました。

 

工学部で教員免許を取ることは、決して楽な道ではありませんが、それでも1つの魅力ある選択肢だと思います。

是非、将来進路を考える際の参考にしてみてください!

 

関連記事:工学部で理科の教員免許を取ることで広がる “面白さ”【高校生向け】

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